初頭効果とアンダーソンの実験
第一印象はどれくらい大切?
初対面の人にどう見られているか気になりますよね?人は見た目が90%と言うのは本当なのでしょうか?
就職活動の面接や営業先への初訪問または、初デートのときなど・・
あなたが、そのお相手に接見するときに良い印象を与える・もってもらう為のテクニックをお伝えします
肝心なのは最初と最後の印象
ビジネスでもそれ以外の人間関係でも相手に良い印象持ってもらうためには初対面で相手に与えるイメージがとても大切です。
話の内容が重要なのはもちろんの事ですが、人間が相手から受ける情報の中でも、最初に会ったときに受けたイメージや情報は相手に対する印象や評価を決定する上で、後々まで強く影響するのです。心理学ではこれを「初頭効果」といいます
※心理学者アッシュによる初頭効果の実験
知的 嫉妬深い
勤勉 頑固
衝動的 批判的
批判的 衝動的
頑固 勤勉
嫉妬深い 知的
↑ ↑
「知的で有能な人」 「ずるくて嫌な人」
特徴を並べる順番が違うだけ
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心理学者アッシュは、人物の特徴を真逆に並び替えたものを2つのグループにそれぞれみせて印象を聞く実験を行いました。すると、明らかに最初の特徴を基準に人物への印象が形成されていることがわかりました
例えば、就職活動や営業先などに、赴くとき高級スーツでなくとも自分にあった清潔な服装をしていること、挨拶や名刺の受け渡しが丁寧であることなどは、基本中の基本ですが、それらは、あなたが考える以上に相手に与える印象を大きく左右します
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心理学者メラビアンは、第一印象で相手に対する好意を決める要因を研究しました。その結果、影響される情報は
・話す内容 7%
・声の印象 38%
・見た目 55%
と数値を導き出しました。
好まれる印象を心がける
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第一印象は、その後のビジネスに対して大きな影響を及ぼしますので、最大限に注意しましょう!つまり、強い印象を残そうとするより、相手に好まれる印象になるように心がけるのがベターです。
終わりよければ全てよし
いっぺんにたくさんの情報が入ってくると最後の情報が重要に見えるのです
先ほどの「初頭効果」について述べましたが、それとは逆の「新近効果」(または「終末効果」)と言うものがあります。
これは興味を持っている対象から最後に得た情報が特に重要なものとして強く印象づけられるという心理作用です。つまり別れ際のあなたの態度や表情が相手に重要な印象与えるということであり、文字通り「終わりよければ全て良し」ということになるわけです
※アンダーソンの実験
・弁護士役の証言2つ
「容疑者には動機がありません」
「被害者と親しくケンカもしていません」
陪審員・・・「フムフム」
・検事役の証言2つ
「凶器のナイフと同型のモノを買っています」
「アリバイもなく犯行が可能です」
陪審員・・・「フムフム」
・弁護士役の証言2つ
「アリバイがないのは事情があります」
「その時間に犯行を行うのはムリがあります」
陪審員・・・「フムフム」
・検事役の証言2つ
「被害者の友人はなぜ彼と親しくしていたのかわからないと言っています」
「何か目的があって近づいたと考えられます」
陪審員・・・「フムフム」
・弁護士役の証言2つ
「大人しい性格で凶行に及ぶ人格ではありません」
「多くの友人も無罪を確信しています」
陪審員・・・「フムフム」
・検事役の証言2つ
「事情聴取をしたときにかなりうろたえました」
「やましい気持ちがあるか、もしくはウソをついています」
陪審員・・・「やはり容疑者の罪は重いですな」
最後に証言を出した側が有利に!
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心理学者アンダーソンは、実際にあった犯罪事件をもとに、模擬裁判の実験を行いました。弁護側と検事側にそれぞれ6つの証言を用意し、2つずつ陪審員に聞かせました。すると、陪審員は最後に聞いた検事側に有利な判決を下しました。
しかし今度は証言の順番を変えて、検事側6つ、弁護側6つという順番にしたら、弁護側に有利な判決になりました。
このことから、重要な情報がたくさんある場合は直前の情報に影響受けた判断をする傾向が強いことがわかりました。
もしもデートの別れ際に相手が不機嫌そうな顔をしていれば、後味は良くないでしょう。逆に相手が幸せそうな笑顔で帰るのを見れば、その日のデートの印象自体がぐっとアップするはずです。
また、仕事で間違い等があったとしても、きちんとお詫びと後で丁寧に挨拶してすぐにその場を立ち去れば、相手に爽やかな印象が残ることでしょう。
「初頭効果」と伴わせて考えれば、結局は最初と最後が肝心だ、と言うことになりますねっ