ロジカル思考 コミュニケーション力 傾聴
ロジカル思考だけで物事を進めようとしていませんか?
ロジカル思考だけでは物事は進まない
大切なのは他己!他者が捉えた自分の在り方が重要です。傾聴することで分かり、分かってもらえます
2002年に心理学者カーネマンが心理学を応用した行動経済学でノーベル経済学賞にを受賞して以来、人間は必ずしも合理的に行動するわけではない、経済は感情で動く、などといわれるようになりました
しかし、心理学の世界では、人間が気持ちで動くというのは昔から当たり前の前提となっています
だからこそ、人間関係を良好に保つには、気持ちを、つなげるコミュニケーションが大事になります
理屈や情報を伝える論理的コミュニケーションと気持ちをつなげる情緒的コミニケーションに分け、
ビジネス上の人間関係では、ロジカルシンキングの必要性が強調されるし、商品を売り込むにも、何らかの提案をするにも、
論理的コミュニケーションによって言いたいことをロジカルに伝えなければなりません
でも、ビジネス交渉に強い人は、ロジカル思考だけでは交渉事がうまく進まないことを心得ています
そこで威力を発揮するのは情緒的コミュニケーションです
人は気持ちで動くもの
社内の会議で自分のアイデアをまとめて提案をしたところ、その弱点を指摘され、もうちょっと工夫する余地があるのではないかといった意見が出たとします
その発言者は日ごろから有効な関係の相手なら、素直に「なるほど」と納得し、アイデアを練り直そうと思うのでしょうが、
関係が悪い場合は、屈服するのは悔しいといった思いが先に立ち、反論できそうな理屈を必死になって探そうとするはずです
結局、会議の議論でさえも、ロジカル思考だけで進むわけではなく、気持ちが通い合うかどうかが重要になってくるのです
こちらの論理を素直に受け止めてもらえるかどうかも、気持ちが通い合っているかどうかにかかっているわけです
だからこそ日頃からの気持ちをつなげるための情緒的コミュニケーションが欠かせません
情緒的コミュニケーションとしては、こちらの言いたいことを伝えるだけでなく、相手の思いを引き出し、気持ちをスッキリさせてあげることを心がける必要があります
そのために有効なのが、つぎの項目で紹介する積極的傾聴です。
「聞く」と「聴く」の違いを説明できますか
相手をわかりたいという気持ちが「聴く」の基本
「私はあえて『聴く』という言葉を使いたいのは、『聞く』のと違って、ここには『聴く』ほうの人に、全く積極的な、相手をわかろうとする働きかけがあることを言いたいからである。
相手の内面的な世界、相手の人間性そのもの、相手のそのときの深い全存在につながる気持ちやその他諸々の、言葉や筆では表現できないものを、私はできるだけ敏感に、そして相手が意味するままに受けとりたいと思う」
(佐治守夫『カウセリング入門』国土社)
「聞く」というのは、雑音が聞こえる、騒音が聞こえる、隣の家の物音が聞こえてうるさい、などといったいい方からわかるように、自然に聞こえてくる場合に用いられます
それに対して、「聴く」というのは、コンサートを聴く、講演を聴く、聴診器を当てるなどといった言い方からして、自然に聞こえてくるという気の抜けた姿勢ではなく、意識を集中して聴こうとする場合に用いられます
つまり、「聞く」が受動的な姿勢なのに対して、「聴く」は能動的な姿勢を指します
積極的傾聴のポイント
このようなカウセリングの心得や技法が一般のコミュニケーションにも応用されるようになり、
近頃ではビジネスの場でも積極的傾聴という言葉が使われ、そのスキルを身に付けるためのコミュニケーション研修まで行われるようになってきました
それだけビジネスでも人と心を通い合わせる情緒的コミニュケーションが強く求められているということなのでしょう
そこで、積極的傾聴の4つのポイントを示すことにします
ただしスキルとして、うわべだけを真似ようとすると失敗します
本当に関心を持って聴いてくれているかどうかは、雰囲気として自然に伝わるものです
これはどんな人でも経験があるのではないでしょうか?
自分が話しているとき、相手の目の印象が違う!
相手が話しているとき、自分のその話への興味、関心度が違う!とかですね
相手をほんとうにわかりたいという気持ちをもつことが基本です
①相手の言葉にしっかり耳を傾ける
- ②相手の言葉を遮らない
③自分より多く相手に喋らせる
④言葉に込められた思いを汲み取ろうとする
⑤共感的に聴く
⑥相手の言うことを頭ごなしに否定しない
⑦相手に関心を向ける
⑧答えやすい質問をする
コミュニケーションの良好な築き方の一つは
自己的<他己的。つまり相手に興味関心を持つ(意識的にわざとでも)ことがなにより重要ですね