権威・お返しの心理を利用した立ち回り

権威力とお返しの心理を使って相手を説得させよう!

そもそも権威力なんて多くの人はありません。

 

当然。

 

誰にでもあれば権威なんて言葉すら存在しませんからね(笑)

 

では、権威力をどうやって利用するかって⁈

 

簡単ですよ!その道・その業界の第一人者が放った言葉をそのまま〇〇さんがこう言ってたって言うだけ。

 

自分の言葉じゃなく例えば、かかりつけのお医者さんがとか、研究者のだれそれが・・とか

 

そんなかんじなら聞いた方も納得しますよねっ!

 

それプラス【お返しの心理】などを組み合わせて上手な立ち回りをしよう!ってお話です。

 

では、早速みていきましょう!

 

 

権威・好感度

どっちの方が説得効果を高めるでしょうか

商品そのものと関係ない要因が効いてくる

 

健康食品などを宣伝に医師の推薦の言葉があると、

「専門家が推薦するのだから信用していいだろう」

と思って買う人が少なくありませんよね。

 

商品も情報もあまり溢れすぎている時代ゆえに、自分では判断できないことがたくさんあります。

 

そんな時に頼りたくなるのが、権威ある専門家の判断です。

 

費用は高くなっても専門誌や大手の新聞に広告を載せようとするのも、権威の効果を狙ってのことといえます。

 

営業や交渉に出る社員に資格を取らせたりするのも、実質的な意味のほかに、名刺に資格もあった方が権威付けになるからです。

 

だれもがなんらかの肩書きを持ってている会社もありますが、それも肩書があることで権威付けができ、信頼性が高まるからです。

 

権威と並んで説得効果を持つのが好感度です。

 

好感度の高いタレントを使ったCMが多いのも、好感度に絶大な説得効果があることを知っているからです。

 

好感がもてるタレントがCMに出ていると、つい買ってしまったりします。

 

そこには、2つの心理的要因が働いています。

 

ひとつは、一体化願望を刺激するということです。

 

好きな人が使っているものを使いたい、好きな人が食べているものを食べたいといった心理を利用するわけです。

 

もう一つは、イメージを売っているということです。

 

各商品には、それぞれのCMで起用されているタレントのイメージが付着しているため、好きなタレントのイメージを選ぶようにして商品を選ぶことになります。

 

権威と好感度の使い分け

 

権威などによる信頼性の説得効果と好感度の説得効果とでは、どちらの方が大きいのでしょうか。

 

2つの説得効果を比較検討した実験によれば、好感度より信頼性の説得効果の方が大きいようです。

 

とくに受け手にとって重要なことになるほど、好感度の説得効果は小さくなります。

 

スナック菓子やチョコレートをどこのメーカーのものにするかはたいした問題ではないので、CMタレントのイメージを買うようにして選んでも重大なリスクはありません。

 

でも、金融商品とかマンションを購入するというような重大な問題になると、CMタレントのイメージに左右されて決めるわけにもいきません。

 

もっと慎重に検討する必要があります。  

 

そんなとき頼りたくなるのが専門家の判断です。

 

ゆえに、資産運用や保険のパンフレットやCMでは、専門家のコメントを使うことがあっても、好感度の高いタレントを起用することはあまりありません。

 

心理的負債感

セールスに来る人はなぜみんな親切なのでしょうか

 

何かしてもらうと、お返しの心理が働く

 

セールスに来る人はみんなとても親切ですが、当然ながらそこにはセールスを成功させたいという意図が隠されています。

 

人から親切にしてもらったり、便宜を図ってもらったりした場合、こちらもできることがあればしてあげたいという気持ちになるものです。

 

してもらうばかりで、こちらは何もしてあげられないというのでは、気持ちの収まりが良くありません。

 

それを心理的負債感といいます。

 

いわば、心理的に借りがある状態です。

 

この心理的負債感による「お返しの心理」が説得効果をもたらすというのは、だれもが日常的に経験しているはずです。

 

例えば、デパ地下で何かおいしそうな総菜はないかと回っているとき、試食を勧められ、それがおいしいと、なんとなく買ってしまいます。

 

最初からその惣菜が気になっていたわけではなく、試食さえ勧められなければ通り過ぎていたはずなのに、食べると同時においしいのであれば、買ってあげないといけないといつような気になります。

 

この心理的負債感による「お返しの心理」は、心理学実験でも証明されています。

 

心理的負債感が被説得性を高める

 

心理学者レーガンは、2人1組の実験への協力を求めました。

 

そのうちの1名は常にサクラでした。

 

条件は2通り設定され、1つの条件では、実験途中の休み時間に、サクラがコーラを買って差し入れてくれます。

 

もう一つの条件では、2人ともただ休むだけで、コーラの差し入れはありません。

 

それからまた実験が再開されます。実験終了後に、サクラが、あるチケットを購入してくれないかと頼みます。

 

じつは、実験としてやってもらう作業はどうでもよく、本当の実験の目的は、終了後のチケット購入の依頼に対する反応が条件によって異なるかどうかを確かめることにありました。

 

結果をみると、差し入れをもらった人たちの方が多くのチケット購入していました。

 

チケットの金額はコーラの2倍もするにもかかわらず、差し入れをもらった人たちの購入枚数は、平均して2枚以上になりました。

 

差し入れによって生じた心理的負債感による「お返しの心理」が、チケット購入という説得への承諾行動をもたらしたといえます。

 

取引先との付き合いの中で、日ごろから色々と便宜を図ったり、差し入れをしたりすることがありますが、それは相手方に心理的負債感を与えることで、何かのときに協力的姿勢をとってもらうことを期待した戦術とみなすことができます。

 

ちょこちょこした、まめな気の使い方・権威力を使って上手に立ち回ろう!