モチベーションの秘訣は失敗も成功も全て自分自身に

成功の理由も失敗の理由もすべて自分自身に帰属させる!成功すれば自分のおかげ!失敗すれば自分のせい!

 

この記事は仕事などのモチベーションについて

・なぜあの同僚はモチベーションが高いのか?

・なぜ自分はモチベーションが低いのか?

・モチベーションを上げるにはどうすればよいのか?

 

といった疑問を心理学レベルで解説しています

さっそく見ていきましょう

 

 

 

内的統制・外的統制

結果を決めている要因は自分の内側か外側かどっちにあるでしょうか

 

内的統制・外的統制とは? 

あなたは仕事で成功した時や失敗した時、その原因をどのような要因に求める傾向がありますか?

 

心理学者ロッターは、ローカス・オブ・コントロール(統制の位置)という概念を提起しました。

 

自分の行動の結果をコントロールしている要因が自分の内側にあるか外側にあるかという意味です。

 

それによって内的統制と外的統制にタイプ分けしました。

 

簡単に言えば、成功や失敗の原因を自分の内的要因に帰属させる。

 

つまり自分のせいにするのか、それとも自分以外の外的要因に帰属させる、つまり他人や状況のせいにするかということです。

 

この原因帰属のスタイルは、個人の中でかなりの一貫性があります。

 

何かにつけて自分の内的要因に原因を求めるクセのある人と、自分以外の外的要因に原因を求めるクセのある人がいます。

 

自分の能力やスキルといった内的要因に原因を求める認知の仕方、つまり自分のせいにする原因帰属の仕方を内的統制といいます。

 

反対に、運や他人の力など外的要因に原因を求める認知の仕方、つまり自分以外の要因のせいにする原因帰属の仕方を外的統制といいます。

 

原因帰属のスタイルがモチベーションに関係する

内的統制型の人は、物事の成否を決めるのは自分自身の能力や、やり方だとみなす思考習慣を身に付けているため、

 

自分が能力を十分に発揮できれば良い結果が出るはずだ!頑張ればきっと良い結果がついてくる!

 

というように、ポジティブな見通しをもちやすく、高いモチベーションをもって行動できます

 

成功の決め手は能力や努力だと考え、仕事に必要な知識を仕入れる勉強したり、発想のヒントを得るための情報収集など、自分自身の能力開発に積極的になれます。

 

一方、外的統制型の人は、物事の成否を決めるのは運や状況や他人の力であって、

 

そこには自分には、どうすることもできない力が働いているとみなす思考習慣を身に付けており、無力感に浸りがちなため、モチベーションは低く、自分自身の能力開発にも、あまり積極的になれません。

 

自分の努力次第で切り開いていける、といった感覚は乏しく、成果がいまひとつな場面も

「取引先に気に入られてないからなぁ」などと開き直る傾向があります。

 

モチベーションがいまひとつという場合は、内的統制か外的統制かという視点でチェックしてみることをオススメします。

 

原因帰属

失敗したとき、あなたは何のせいにしがちですか?

 

内的統制型にも挫折に弱いタイプがある

前項で、自分のせいにするクセをもつ人がモチベーションが高い傾向が見られることを解説しましたが、ここで1つ疑問が湧いてきます。

 

何かにつけて結果の原因を自分の内的要因のせいにする内的統制型が、常に自信をもち、高いモチベーションをもって、前向きに頑張っているともいえないのではないかと言うことです。

 

頑張っても思うような成果につながらない時、自己責任の発想が、

「なぜうまくいかないんだろう。自分はこの仕事に向いてないんだろうか」

 

などといった思いを刺激し、かえって落ち込みをもたらし、モチベーションの低下につながるというケースも見られるはずです。

 

現に成果が上がっていない人が、

「どうせ自分は仕事ができないから」

と言ってやる気をなくしているというのはよくあることです。

 

そうなると、内的統制型とモチベーションの関係をどのように考えたらよいのでしょうか。

 

その疑問に明快に答えてくれるのが心理学者ワイナーによる原因帰属のタイプ分けです。

 

内的統制・外的統制という統制の位置の次元に加えて、固定的ー変動的という安定性の次元を設定し、外的要因としての課題の困難度と運を安定性によって区別し、内的要因としての能力と努力も、安定性によって区別しました。

 

決め手は失敗したときの原因の求め方

特に重要なのは、能力と努力の区別です。

 

ワイナーたちが検討したところ、原因帰属のスタイルとモチベーションとの間に密接な関係があることがわかりました。

 

純化すれば、成功した時は安定的(能力適性)でも変動的(努力)でもよいので内的要因のせいにして、失敗した時は変動的な内的要因(努力・スキル)のせいにする

 

といった原因帰属のスタイルがモチベーションの高さにつながるというわけです。

 

成功したときは、

「自分は能力があるからうまくいったんだ」

(肯定的)と受け止めても、

「自分は努力したからうまくいったんだ」

(変動的)と受け止めても、モチベーションの向上につながります。

 

一方、失敗したときは、

「自分は能力がないからダメだったんだ」

(安定的)と受け止めれば、能力というのはすぐには向上しないため

 

「どうせだめだ」

といった気持ちになりモチベーションは下がるでしょうが、

 

「自分は努力が足りなかったんだ」

(変動的)と受け止めれば、

「もっと努力すれば次はうまくいくかもしれない」

 

と思えるためモチベーションが上がるはずです。

 

こうしてみると、ポイントは失敗したときの原因帰属の仕方にあることがわかります

 

難しく考えず【成功・失敗】いずれも内的統制(己)に意識を置き成功も失敗も原因は努力・スキルにあると考えればよいかと思います。