少しでも営業力つけたいなーって方法
営業力をつけるには分解して一歩づつ一歩づつ
このブログは営業力を現時点より少しでもつけたい人の為の内容になっています
説得というポイントにフォーカスしてみていきましょう!
説得的コミュニケーション
説得力を左右する要因はなんでしょう
説得の際に考慮すべき4つの要因
営業がうまくいくかどうかも、社内で自分の企画や意見が通るかどうかも、説得力次第です。
ビジネスのあらゆるシーンで説得力が問われます。
では、説得力を高めるにはどうしたらよいのでしょうか。
まずは説得力を高めるために考慮すべき点を押さえておきましょう。
心理学者歩ブランドは、説得効果を規定する要因として、次の4つをあげています。
①送り手
信用できそうな人物、魅力的な人物は説得力があります。
②内容
説得の仕方については、様々な効果的なスキルが考案されています。
③媒体(メディア)
視聴覚メディアを駆使することで説得力を高める工夫が行われています
④受け手
同じ説得でも相手によって効果が異なります。これをもとに説得力を高めるためにどうしたらよいかを考えてみましょう。
説得力を高める工夫
①送り手
服装や言葉遣いに気をつけるのは当然ですが、何よりも重要なのは、説得内容に関連した知識や情報を吸収し、専門性を高めておくこと。
好印象も説得力につながります。
人の話に耳を傾け、心のキャッチボールができる人は、間違いなく好印象を与えます。
②内容
誠意もって応対するのが基本ですが、多くの交渉ごとが心理的要因で動くのも事実です。
誠意が通じず悔しい思いをする機会を減らすためにも、説得の心理テクニックに通じておくべきでしょう。
具体的手法は、後の項で順次解説します。
③媒体
パワーポイントなどで図解し、チャート式の流れを示すなど、視覚にアピールするというのはよく使う手段です。
動画もよく用いられますが、映像には、理屈抜きに感覚にアピールしたり、感情を喚起するなど、説得を受け入れやすい心理状態に導く力があります。
④受け手
相手の性格や興味、価値観、知的好奇心や知的水準によって、対応を工夫することも大切です。
権威主義的な人物は、専門家や専門誌を引き合いに出すと説得されやすく、社会貢献に価値を置く人物は、いかに社会の役にたつかに焦点をづけたプレゼンにより、提案を受け入れやすい心理状態になります。
知的水準によって、単純明快な説明が効果的な場合と、多面的な情報を用いた説明が効果的な場合があります。
心理的抵抗
説得への心理的抵抗はどうしたら取りのぞけるのでしょうか
説得への心理的抵抗の4つの要因
ビジネス上の説得においては、お互いの利害が大きく絡むため、説得する側も説得を受ける側も、かなり身構えるものです。
こちらの提案や条件を入れてもらうには、まずは身構えた防御姿勢を解除してもらわなければなりません。
そこで参考になるのは、心理学者ノールズたちが指摘する、説得への心理的抵抗の4つの要因です。
説得を成功させるには、これらの心理的抵抗を和らげるアプローチが必要となります。
①リアクタンス
奪われた自由を取り戻そうとすること
②不信
警戒心が強く、相手の提案や説明を疑うこと
③吟味
相手の提案や説明を慎重に検討しようとすること。
④惰性
面倒くさがって、なかなか現状を変えようとしないこと
心理的抵抗の解除のために心がけるべきこと
①リアクタンス
私たちは「選択の自由」を奪われることに対して強い心理的抵抗を持つため、押し付けがましいいい方は避けるべきです。
無理なお願いはしないといった姿勢が、
「採用してみようか」
「受け入れようか」
という気持ちを引き出しやすいのです。
②不信
相手方にどんなメリットがあるかを具体的に示すことが大切です。
例えば、
・どの程度のコスト削減になるか
・どのような販路拡大が期待できるか
・どんな消費者層の心をつかむことが期待できるかなど。
相手の立場になって説得内容を検討しておく必要があります。
③吟味
相手方の批判的思考や検討に耐えられるように、用意周到に資料を作成しておく必要があります。
あり得る質問をシミュレーションしながら、回答のための資料も用意しておくべきでしょう。
効果的な準備をするためにも、上司や先輩から相手方が質問してきそうな事項、相手方がどんなことを気にするかなどについて情報得ておくことが欠かせません。
④惰性
現状を変えるには相当なエネルギーがいるため、現状維持を続けたがる習性が私たちにはあります。
そこで、どんな行き詰まりが想定され、変えればどんなメリットが期待されるかを、データや事例を駆使して、具体的にイメージできるように示す必要があります。
説得的コミュニケーションの流れ
説得にはどんな流れがあるのでしょうか
説得的メッセージに接してから行動が変化するまでの流れ
説得を成功させるには、説得的コミュニケーションによって、こちらの説得はどのように相手方の心に浸透していくのかを踏まえておくことが必要です。
心理学者マクガイアは、説得的メッセージに接してから行動が変化するまでの一連の流れについて、
①接触、②注目、③理解、④承諾、⑤保持、⑥検索、⑦決定、⑧行動
という8つの段階に整理しています。
各段階について、具体的事例に則して説明しましょう。
8つの段階を踏まえて説得する
あなたがある会社の人事部の研修担当だとします。
ある日、受付から「研修会社の営業が面会を求めている」と連絡が来ました (①接触)。
社員研修を企画する時期だったので、会って話を聞くことにしました (②注目)。
その研修会社の営業は、最近の若手社員のコミュニケーション能力欠如の現状、コミュニケーション能力とモチベーションとの関係などを順序だてて説明します。
あなたは、その通りだと納得し (③理解)。
コミュニケーション研修が必要だという意見に賛同しました (④承諾)。
社内会議にかけて検討することを約束すると、研修会社の営業は帰っていきました。
数日後、あなたの会社の若手社員が人事部に駆け込んできて、
「上司が自分の失敗を一方的に非難し、自分の言い訳を全く聞いてくれなかった。その後、ずっと否定的な目で見られている気がして精神的に参っている」
と感情的に訴えているのに遭遇したあなたは、「社員同士がお互いを分かり合えるようになるためには、やはりコミュニケーション研修が必要だ」
と改めて感じました (⑤保持)。
そこで、研修の実施を決定する会議に向けて資料を作るため、他の研修会社のコミュニケーション研修についても調査し、比較・検討することにしました (⑥検索)。
会議では、作成した資料に基づいて話し合いが行われ、最終的に、営業にやってきた会社の研修がよいということになり (⑦決定)、
依頼しました (⑧行動)。
説得的コミュニケーションを行いながら、これが「接触」、これが「承諾」といちいち意識しているわけではありませんが、この流れを念頭におくとおかないとでは、説得力に雲泥の差が出ます。
成功例や失敗例を振り返り、①〜⑧のどの部分で失敗したのか、あるいは成功したのかを考えることで、効果的な対応策が明確になり、説得力の向上が見込めます。