人工知能AIには心の知能指数EQ(EI)で対抗

EQ
IQテストでは測れない心の知能指数EQ!
AI時代にはEQで対抗

 

自己コントロール力と他者理解力が基本

 

 IQの高い人が必ずしも成功せず、IQが平均並みの人が大成功したりするのはなぜか。

 

そうした疑問から、心理学者ゴールマンは、人生で成功するかどうかは、心の知能指数によって決まるものではないかと考えました

 

実際に周囲を見回しても、必ずしも頭が切れる人物が活躍しているわけではなく、見たところ平凡な頭脳の持ち主が大活躍したりしています

 

そこで提唱されたのがEQです

 

心理学の世界では正確にはEI(情動的知性)と言いますが、IQと対比させるためにEQと呼ばれ、それが広まり、一般社会ではEQという呼び方が定着しています

 

EQは、対自的能力と対他的能力に分けられます。いわば自分の感情を理解しそれをコントロールする能力と、他人の感情理解し、それに対応する能力を指します

 

・対自的能力

①自分の感情や欲求に気づく能力

②自分の感情や欲求をコントロールする能力

③自分を鼓舞しやる気にさせる能力

④粘り強く物事に取り組む能力

⑤物事を楽観的に受け止め前向きになる能力

 

・対他的能力

①人の気持ちに共感する能力

②人の立場や意向を想像する能力

③人の言いたいことを理解する能力

④人に自分の気持ちを伝える能力

⑤人と気持ちを通い合わせる能力

 

非認知的能力

人生で成功する人が備えている能力とは

非認知的能力というのは、自分を動機づける能力、長期的な視野で行動する能力、自分を信じる能力、他者を信頼する能力、自分の感情をコントロールする能力なのです

 

これはEQに重なるものといえます。EQの核となる要素の1つが自己コントロール力ですが、最新の心理学研究でも、自己コントロール力が人生の成功を大きく左右することが強調されています

 

例えば、心理学者モフィットは、1000人の子供を対象に、生まれた時から32年間にわたって追跡調査を行い、子供時代の自己コントロール力が将来の健康や富や犯罪を予測することを発見しました

 

AIの時代だからこそEQが求められる

 

子供のしつけや教育の中で、忍耐力や粘り強さ、共感性などを身に付けさせることが大事だとされてきましたが、それらはこのEQに含まれます

 

実際に、EQが高いほうが

・ストレス対処力が高く

・学業成績が高く

・職業的成功度が高く

・社会適応力に優れている

・人生の幸福感が高い

などの報告がされています

 

そして、IQに含まれる記憶力や論理的思考力などはAIが得意なのに対して、EQは人間独自の能力であり、まさにAIに欠けている能力です

 

これからはAIが人間の能力の肩代わりをするようになり、多くの人が仕事を失うといわれていますが、AIとの共存を考えたときに、EQを高めることは非常に重要になってくるのではないでしょうか

 

非認知的能力
人生で成功する人が備えている能力とは

 

人生の成功は非認知的能力にかかっている

 

労働経済学に関する業績で2000年にノーベル賞受賞した経済学者ヘックマンは人生のどの時点において教育にお金をかけるのが効果的かを探求しています

 

その結果、就学前、特に乳幼児期における教育の投資効果が絶大であることを見出しました

 

その根拠となっているデータの1つが、アメリカで行われたペリー就学前計画です。そこでは、ペリー小学校附属幼稚園のアフリカ系貧困層の子供たちを対象として、幼児教育プログラムの効果が検証されました

 

その結果、介入を受けた子供たちのIQは介入直後には著しく伸びました。ただし、IQの伸びは長続きしませんでした

 

2年間の介入終了後は、徐々に両グループ(プログラムの介入を受けていないグループ)との差が縮まり、8歳時点ではほとんど差がなくなっていたのです

 

ところが60歳になったときの状況調べると、介入を受けた子供たちの方が

・高校卒業率

・収入

・持ち家比率

などが高く

・離婚率

・犯罪率

生活保護受給率

が低いというように、大人になってからの人生における成功率が高いことがわかったのです

 

ヘックマンは、こうしたデータをもとに、乳幼児期において重要なのは認知的能力(いわゆるIQのような知的能力)ではなく、非認知的能力をしっかり身に付けることが大切だと結論づけました

 

EQが高い人のほうが実社会での立ち回りが、上手と、昨今耳にします

 

では、そのEQを高める方法はというと後日、調べまとめて報告します

が、

メンタリストのDAIGO氏いわく、

・瞑想

・TVドラマ

・フィクションの本

などが効果的らしいですが、それを実験している心理学者は、まだ短期間でのデータでしかないらしく、エビデンスがしっかりしたものではないとのこと・・

 

しかし、人間関係が描かれたドラマや本は人間の心理作用がベースにある為、理屈的には一定の効果はあるのかなぁ?とかんじます

 

「主人公のこの人は、行動とは裏腹に、本当はこんな心境なんだろーな…」とかの"よみ"なんかを推測できる力を養えるとか

 

また、瞑想もメンタル改善効果が立証されていることを踏まえてみれば、EQ力アップには、それらの手段はおススメだとかんじます